SBI証券が毎月発行する
「インデックス+αランキング」
インデックスファンドに勝ったアクティブファンドを紹介する記事です
稼げるアクティブファンドを紹介するのが当記事の本質ですが
アクティブ投資の難しさと
インデックスの長所を見ることのできる記事にもなっています
当記事の順位は、対インデックスとの勝率です
毎月のリターンとインデックスを比べて
アクティブの方がリターンが大きいと勝ちとなります
「1年間」なら1〜12月の計12回
12回勝利なら勝率100%です
今回はこの「インデックス+αランキング」を読んで
アクティブファンドとの向き合い方
やっぱりインデックスファンドがオススメな理由をお伝えします
比較に使われている主なインデックスは
- NASDAQ総合指数
- S&P500
- MSCI ACWI(オールカントリーワールドインデックス)
- TOPIX
NASDAQ総合指数
【リターン】
年間の利益率です
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
49% | 18% | 23% | 21% |
【リスク】
リスクは「振れ幅」です
数値が高いほど、儲けも損も大きくなります
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
17.7% | 21.8% | 21.7% | 18.1% |
【シャープレシオ】
効率の良い投資かを測る指標です
リスクあたりのリターンで計算されます
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
1.6 | 0.2 | 0.6 | 0.8 |
NASDAQはアメリカの市場
ハイテク系やIT系など新興企業が多く所属する市場です
NASDAQ上場企業の株価平均がNASDAQ総合指数
アメリカの株式インデックスの中では
比較的リスクとリターンが高いです
S&P500
【リターン】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
42% | 22% | 21% | 17% |
【リスク】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
15% | 17.5% | 18.4% | 15.2% |
【シャープレシオ】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
1.4 | 0.4 | 0.7 | 0.8 |
アメリカの大企業500社の平均をとったインデックス
Google、Apple、Amazon、P&Gなど、世界的大企業がぎっしり入ったインデックスとなっています
NASDAQ総合指数より、リスク・リターンともに抑えめですが
非常に優秀なインデックスです
MSCI ACWI
【リターン】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
37% | 18% | 18% | 14% |
【リスク】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
14.9% | 16.6% | 17.8% | 14.8% |
【シャープレシオ】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
1.2 | 0.3 | 0.6 | 0.6 |
全世界型のインデックスで、多数の企業と国家への分散が特徴です
投資対象国約70カ国、採用銘柄は約2900社
リターンは控えめではありますが、他に比べリスクが少ないです
2024年1月からの変化
インデックス
指数は全体的に少し下がった感じですが
それでも非常に良いリターンを出しています
1年の短期でも、NASDAQ総合は49%
10年と少し長めの期間でも、21%です
年率リターン21%は、インデックスとしては破格の数値です
米国経済が未だ好調なことが伺えますね
アクティブ
2位までの順位変動は基本的になし
リターンは『世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)』を除き、全体的に少し下がっています
アクティブファンドらしく、1年という短期間でのリターンは非常に優秀
年率119%って、1年で資産が倍以上になるってこと
凄まじいです
一方、10年の運用では冴えません
インデックスは21%アクティブ1位は13%です
得意・不得意がはっきりしてるのがアクティブファンドです
1年リターン
インデックス
NASDAQ総合指数の推移
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 |
34% | 26% | 30% | 20% | 33% | 36% | 48% | 56% | 54% | 49% |
1位 野村 世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)
勝率 100%
リターン 119%
1年、3年、5年リターンまで
野村 世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資) が1位独占です
日本でも、アメリカでも半導体への注目は高いです
最近は九州に台湾の半導体メーカーTSMCが工場を作るなど
活況な環境が成績にも影響してると思われます
【野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)】
世界各国の半導体関連企業の株式を投資対象にするアクティブファンド
2009年8月に基準価額1万円で販売開始
2024年4月に一時、14万円台へ下落するも
5月からは再度上昇基調
16万円を超えて最高値更新中です
組入銘柄の上位10%には、多くの人が知る巨大企業がずらり
投資比率は上位5社だけで60%
アメリカだけで77%を占めています
2020年からの伸びがとんでもないですね
【年利回り】
1年 | 3年 | 5年 |
118.76% | 39.05% | 39.22% |
【リスク(標準偏差)】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
33.77 | 32.16 | 29.27 | 25.47 |
【シャープレシオ】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
3.52 | 1.21 | 1.34 | 1.11 |
【手数料】
買付手数料 | 0 |
信託財産留保額 | 0.3% |
解約手数料 | 0 |
信託報酬 | 1.65% |
2位 NASDAQ100トリプル(マルチアイ搭載)
勝率 100%
リターン 81%
【NASDAQ100トリプル(マルチアイ搭載)】
株式インデックス『NASDAQ100』を指標にした先物取引で
資産額の3倍購入するファンド
要はNASDAQ100の3倍の値動きを目指す投資信託です
儲かるも損するも3倍!
リスクもリターンも大きいのが、こういった投資信託の特徴です
リスクは45前後と、かなりの金額変動しているファンドなことがわかります
発売開始は割と最近
2021年3月から基準価額1万円で発売開始
2024年4月で2万1千円程です
【年利回り】
1年 | 3年 |
80.56% | 16.34% |
【リスク(標準偏差)】
1年 | 3年 |
46.69 | 45.18 |
【シャープレシオ】
1年 | 3年 |
1.73 | 0.36 |
【手数料】
買付手数料 | 0 |
信託財産留保額 | 0 |
解約手数料 | 0 |
信託報酬 | 1.4075% |
3年リターン
インデックス
S&P500の推移
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 |
25% | 23% | 24% | 25% | 23% | 22% | 24% | 25% | 24% | 22% |
1位 野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)
勝率 100%
リターン 39%
10月〜 1位を維持
リターンは 34%→35%→39%→41%→39%
勝率100%維持 非常に成績が良いです
短期ほどリターンが高いところからも
最近の半導体株の強さが窺えます
1年リターンは上がっていますが
3年リターン少し下がってきています
1年リターンの項目に詳細記載
2位 米国製造業株式ファンド
勝率 81%
リターン 20%
10月から2位を維持してます
リターンはインデックスに負けています
【米国製造業株式ファンド】
アメリカの製造業に関連した株式が投資対象
2012年5月に基準価額1万円で販売開始
2024年3月で9万円を超えました
暴落の影響は少なめで、基本綺麗な右肩上がり
【年利回り】
1年 | 3年 | 5年 |
36.06% | 20.47% | 22.05% |
【リスク(標準偏差)】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
17.75 | 19.36 | 20.05 | 19.03 |
【シャープレシオ】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
2.03 | 1.06 | 1.10 | 0.89 |
【手数料】
買付手数料 | 0 |
信託財産留保額 | 0.3% |
解約手数料 | 0 |
信託報酬 | 1.87% |
3位 米国インフラ・ビルダー株式ファンド(為替ヘッジなし)
勝率 72%
リターン 27%
アメリカのインフラ設備建設・メンテ・資材の生産や輸送する企業に投資するファンド
為替ヘッジ(為替:ドル-円の変動を除外する)あり と なし の2種類あります
為替ヘッジなし(為替の変動を受ける)の方がランクイン
現在の円安がプラスに働いたものと思われます
アメリカ企業系の投資信託を買ってる人にとっては
円安は資産が増える!万歳!!ですね
信託報酬 1.628%
シャープレシオ
1年 | 3年 | 5年 |
2.96 | 1.21 | 0.98 |
5年リターン
インデックス
NASDAQ総合指数の推移
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 |
20% | 19% | 18% | 20% | 19% | 22% | 24% | 25% | 25% | 23% |
1位 野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)
勝率 90%
リターン 39%
5年リターンの1位も「野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)」
10月からずっと1位
半導体関連銘柄の株価がこのところ強いので、その結果のリターンになってると思われます
リターンの変動
30%→34%→37%→40%→43%→39%
1年リターンの項目に詳細記載
2位 netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし)
勝率 57%
リターン 21%
直近1年間の成績がとても良く
それ以前はほどほど
2014年までは1万円を割れていました
最近は下落基調 どうなるのか
【netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし)】
投資先は、長期で成長するハイテク企業
マイクロソフト、Google、Amazon、Appleなど
米国の巨大企業が多くを占めています
1999年11月に1万円から販売開始
2024年5月で3万5千円ほどです
【年利回り】
1年 | 3年 | 5年 |
67.21% | 17.09% | 21.46% |
【リスク(標準偏差)】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
21.66% | 22.64% | 20.96% | 19.78% |
【シャープレシオ】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
3.1 | 0.76 | 1.02 | 1.04 |
【手数料】
買付手数料 | 0 |
信託財産留保額 | 0% |
解約手数料 | 0 |
信託報酬 | 1.463% |
10年リターン
1年、3年、5年では、アクティブ投資の方が優秀なモノありましたが
10年からはそれが逆転
インデックス投資がアクティブ投資を上回ります
『インデックス 20% > アクティブ 15%』
インデックス
NASDAQ総合指数の推移
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 |
20% | 20% | 20% | 19% | 16% | 15% | 19% | 20% | 20% | 21% |
1位 日本新興株オープン
勝率 47%
10年リターン 13%
2023年7月〜 1位維持
10年運用でインデックスとアクティブの勝率&リターンが逆転します
日本新興株オープン
現在販売を中止しています
日本のグロース市場とスタンダード市場に上場している
新興企業の株式に投資するアクティブファンドです
1997年3月に基準価額1万円から販売開始した歴史あるファンド
2024年5月で3万円ほどです
4月から値下がりし続けています
2014年までは基準価額1万円割れを起こしており
その後から値上がり、最近は少し値を下げてきています
【年利回り】
1年 | 3年 | 5年 |
7.18% | 1.37% | 6.59% |
【リスク(標準偏差)】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
24.25% | 23.2% | 24.76% | 21.29% |
【シャープレシオ】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
0.3 | 0.06 | 0.27 | 0.62 |
【手数料】
買付手数料 | 0 |
信託財産留保額 | 0 |
解約手数料 | 0 |
信託報酬 | 1.672% |
2位 MHAM新興成長株オープン
勝率 28%
リターン 13%
MHAM新興成長株オープン
投資先は、日本の上場株式のうち
高成長が期待できる新興企業
TOPIXよりも上の成績を目指します
販売開始は2000年 基準価額1万円より販売開始
23年間運用されている歴史あるファンドです
2024年4月で2万1千円台です
4月に入ってから下落基調です
販売開始から2013年までは元本割れ
そこから急激に成長しています
アベノミクスで値上がりして行ったのが良くわかりますね
【年利回り】
1年 | 3年 | 5年 |
-7.37% | -5.28% | 2.92% |
【リスク(標準偏差)】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
21.18% | 21.89% | 23.59% | 21.07% |
【シャープレシオ】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
-0.35 | -0.24 | 0.12 | 0.63 |
【手数料】
買付手数料 | 0 |
信託財産留保額 | 0 |
解約手数料 | 0 |
信託報酬 | 1.87% |
長期投資ならインデックスファンド
【結論】
長期の資産運用が目的なら
アクティブファンドを組み込む必要なし
アクティブファンドの成績を見る限り
5年以上の保有ならインデックスが有利
10年以上保有だと、1位のアクティブファンドすらインデックスに負けています
インデックスと同じ値動きを目指すのがインデックスファンド
インデックスファンドの特徴は
- 長期で見ると安定的に成長している
- 短期間での爆益は望めない
- 鉄板のファンドが存在する
インデックスファンドよりも高い成績を目指すのがアクティブファンド
アクティブファンドの特徴は
- 短期間での高収益商品がある
- 長期投資ではインデックスに負ける 向かない
- 安定高収益なファンドがない
- 当たりのファンド探しが難しい
- 信託報酬が高い
【投資期間で比較】
インデックスの一つ
NASDAQ総合指数のリターン推移は
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
54% | 24% | 25% | 21% |
対して
アクティブファンド1位のリターンは
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
107% | 41% | 43% | 13% |
1年などの短期間で、優良なファンドを選び抜くことができるなら
アクティブファンドでの投資は一考の余地があります
短期間では爆発的な利益が出るファンドが存在しますし
信託報酬の高さは短期であれば影響は軽微です
5年以上の投資では、上位3つのファンドのみがインデックスより良い成績でした
数千ある投資信託のうち、勝ったのはたった3銘柄!
アクティブファンドの難しさを教えてくれます
10年以上の投資ならインデックスファンド一択でしょう
勝率&リターン共に高いです
【手数料で比較】
手数料面でも
長期運用はインデックスファンド有利
例えばS&P500のインデックスファンドなら
最安クラスで信託報酬0.1%未満です
(『SBI・V・S&P500』なら信託報酬0.0938%)
一方アクティブファンドの信託報酬は1%以上が基本
1.5%を超えるファンドも多くあります
(『野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)』は信託報酬1.65%)
信託報酬は、保有金額に対して毎年掛かります
運用が長いほど信託報酬は大きな負担になります
表面の年率リターンは同じだとしても、手数料の高いファンドの収益性は低くなります
【ファンド選びで比較】
鉄板商品がないのもアクティブファンドの難しさ
投資信託は5千以上あると言われ、SBI証券に登録の投資信託でも2千以上
そんな多数のファンドの中から
- 世界情勢
- ファンドの質
- 運用先の的確さ
- 運
これらの要素を駆使し
儲かるファンド一本を選び抜かないといけません
「これ買っとけ」的な鉄板ファンドがあるのはインデックスファンドの強み
勧められるインデックスファンドの条件は
- 信託報酬が低い
- 購入時手数料が無い
- 純資産額が大きい
- 優良なインデックスに連動
これらに該当するファンドは限られるため、広く紹介されています
おすすめできる鉄板ファンドのうち、厳選3つ
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
SBI・V・S&P500
楽天・全米株式インデックス・ファンド
インデックスファンドなら、数千の中から調べて選ぶ労力がとっても少なくて済みます
優良なインデックス、そしてインデックスファンドは広く知られています
膨大な時間をかけて検索せずとも、優良なファンドを購入できるんです
【オススメできる投資信託の解説はこちら】
NISAの相談をした際
「つみたて投資枠はインデックス。成長投資枠では少しリスクとリターンをとって、アクティブ投資をしましょう」
とか言われたら『インデックス+αランキング』を思い出してください
NISAは長期投資が基本の税制度、短期売買には向いていません
私は、長期運用に向かないアクティブファンドを組み込む余地はないと考えています
「ちょっとアクティブファンドが気になる」
という方は
過去の『インデックス+αランキング』記事も見比べて
優良アクティブファンドを探す難しさを感じてもらえればと思います
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