【投資信託】『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』2025年運用報告書を読む!継続問題ないかを確認しよう

投資信託

投資信託の成績表ともいえる『運用報告書』
決算ごとに発行されています
多くのインデックスファンドは年に1回発行です

先日、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の運用報告書が出ました

今回はその運用報告書を読んでいきましょう

問題なく運用できているか
手数料は想定より高くなっていないか

しっかりチェックしていきましょう

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)とは

【eMAXIS Slimシリーズの解説はこちら】

eMAXIS Slimシリーズ
投資信託の超重要項目『手数料』を低く抑えたブランドです

手数料業界最安水準を謳っており
他社が手数料を下げてくると、追従して下げてくれます

一般的な投資信託は、最初に設定した手数料を下げること少ないのですが
eMAXIS Slimシリーズは惜しげもなく下げてくれます

こういった企業姿勢のため、非常に多くの人に選ばれる投資信託となっています
選ばれた結果、純資産額が非常に大きいのも特徴です

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

世界47カ国の大型・中型企業 約2900社以上の株式インデックス
MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス
に連動した値動きを目指すインデックスファンド

世界の上場企業時価総額の85%をカバー
名実ともに全世界株式のインデックスファンドです

基準価額・純資産総額の変化

基準価額は投資信託の値段です
多くのファンドでは、販売開始額は『1万口=1万円』
表記される基準価額も1万口当たりの金額です

基準価額は今の値段と思っておけばOKです

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) は
2018年11月に、1万円から販売開始しました

2025年4月25日の決算では

基準価額 24270円
純資産総額 5兆3175億6400万円

引用 2025年04月25日決算「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)運用報告書」

この1年間での最高値は28060円、最安値は22305円
2025年の年初来最高値も28060円で、最安値も22305円と同じです

設定来高値は28060円で、設定来安値は8102円です

2024年の決算はこれ

基準価額 24005円
純資産総額 3兆901億9100万円

引用 2024年04月25日決算「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)運用報告書」

24005円→24270円
2024年から2025年の1年では1.1%の上昇です

昨年は36%というとんでも上昇でしたが、今年はアメリカの関税の話等もあり相場が崩れ気味です
かろうじてのプラスとなりました

基準価額は微増ですが、純資産総額の増え方はものすごいです

2024年は3兆弱でしたが、2025年には5兆を超えました
基準価額がほとんど上がっていないところを考えると、純粋に多くのお金、多くの人がこの投資信託を購入したというのがわかります

純資産総額は、投資信託の安定性を見るバロメーターの一つ
これが少ない投資信託は解散のリスクが高くなります

この調子が続くようであれば、投資信託の継続性は安泰です
解散リスクはかなり小さいと思います

基準価額・純資産総額からは
購入継続していて問題ないと考えます

市場の環境について

この1年間のトレンドは、アメリカで起こってる通称『トランプ関税』

アメリカの景気見通しにも、他国の景気見通しにも大きく影響しています

そして物価、基本は関税が高いほど物価が上がると考えられています
物価が上がるほど金利が上がると想像され、金利も上昇します

一般的には

物価が上がる(インフレ)→金利上昇→為替高
物価が下がる(デフレ)→金利低下→為替安

【国内株式市況】

国内株式市況はほぼ横ばいとなりました。

好調な企業業績等が上昇要因になった一方、米国の関税政策をめぐる懸念等が下落要因となりました。

【外国株式市況】

外国株式市況は上昇しました。

主要国での政策金利の引き下げやインフレ率の鈍化などを受けて外国株式市況は上昇しました。

【新興国株式市況】

新興国株式市況は上昇しました。

主要国での政策金利の引き下げやインフレ率の鈍化などを受けて新興国株式市況は上昇しました。

【為替市況】

米ドル、ユーロ、香港ドルは円に対して下落しました。

為替市況は、期間の初めに比べて円高・米ドル安、円高・ユーロ安、円高・香港ドル安となりました。

引用 2025年04月25日決算「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)運用報告書

中国ではデフレに陥り始めていますが、多くの先進国では物価が上昇しています
物価が上昇している中では、株価も上昇していきます

各国の景気は正直関税次第なところがあります
関税ガチガチにかかる未来では各国景気減速すると思いますが、現状では緩和基調
今の所、全世界的な景気減速は起こらなそうに見えます

この投資信託は全世界の企業株を買うファンドです
全世界、特に先進国株式の値動きが大きく影響します

景気が長期で減退したり、今後回復しないようであれば投資先変更を検討する必要がありますが、今の所は短期で解決しそうに思われます

市場の環境からは
購入継続して問題ないと考えます

【超重要】手数料の結果

投資信託には
持っている間に、資産額に応じて手数料がかかります 

投資信託選びにおいては、手数料がとっても大事
どんなに利益が出ていても、手数料が高ければ資産は増えません

手数料には
買う前からわかる手数料と
運用後にわかる手数料があります

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の目論見書には
信託報酬は記載ありますが、その他費用は載っていません

引用 三菱UFJ−eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)目論見書

このように記載されてます

なので

正確な手数料を知るためには『運用報告書』を見ないとならないってわけです

2025年4月25日決算の運用報告書はこちら

引用 2025年04月25日決算「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)運用報告書
引用 2025年04月25日決算「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)運用報告書

【信託報酬】

目論見書では0.05775%以内
運用報告書では0.058%
この差は小数点以下の桁数の違いでしょう

目論見書通りの数値です

【売買委託手数料】

去年 0.006%
今年 0.003%

手数料比率は減少してます
基準価額が上がったため、相対的に比率が下がったようです

【有価証券取引税】

去年 0.019%
今年 0.013%

比率も額も減少しています

【その他費用】

去年 0.03%
今年 0.02%

比率も額も減少しています

昨年からの推移

信託報酬 0.076%→0.058%

売買委託手数料 0.006%→0.003%

有価証券取引税 0.019%→0.013%

その他費用 0.03%→0.02%

昨年の手数料より大幅に下がりました

2024年の手数料合計は、年0.131%でしたが
2025年の手数料合計は、年0.094%

その差は0.037%
なんと、昨年比で25%も手数料が下がりました!

手数料に関しても、上がるどころか大幅減
ありがたいことです

手数料の状況からは
当ファンドを継続しても問題ないと言えます

【重要】インデックスとの連動

基準価額の騰落率は、1.1%の上昇となり、ベンチマークの0.9%の上昇を0.2%上回りました。

引用 2025年04月25日決算「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)運用報告書」

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は

『MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス』
と同じ値動きを目指す、インデックスファンドです

運用方針は「同じ値動きを目指す」こと

指数が1%上昇したら
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)も1%伸びるのを目標に、運用しています

引用 2025年04月25日決算「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)運用報告書


インデックスファンドの良し悪しは
インデックスと同じ値動きをできているか否か

ベンチマークとファンドの騰落率が近いほど、運用が上手くいっていると言えます

各ファンドとベンチマークの差は −0.1%〜+0.2%
基準価額とベンチマークの差は +0.2%

ほとんど誤差の範囲と考えます

https://member.c.sbisec.co.jp/fund/detail/0331418A

ベンチマークとの乖離を示すベータは、直近1年では0.83とベンチマークより低く推移
10年では0.98とベンチマークと同程度の値動き
短期ではインデックスよりリスクが少ないけど、中期ではインデックスと同程度のリスクです

これより

運用は上手にできており、当ファンドを継続しても問題ないと考えます

組入資産

どんな株式を購入しているかが記載されています

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は

3種類のインデックスファンドで構成されてます

引用 2025年04月25日決算「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)運用報告書

外国株式インデックスマザーファンド

日本株を除いた先進国で構成されたインデックス
『MSCIコクサイ・インデックス』
に連動を目指したインデックスファンドです

先進国といいつつ、7割がアメリカの株式です

引用 2025年04月25日決算「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)運用報告書
引用 2025年04月25日決算「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)運用報告書
新興国株式インデックスマザーファンド

新興国の株式インデックス
『MSCIエマージング・マーケット・インデックス』
に連動を目指したインデックスファンド

内訳は下記 中国や台湾、インドなどが組み込まれています

引用 2025年04月25日決算「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)運用報告書
引用 2025年04月25日決算「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)運用報告書
日本株式インデックスマザーファンド

ほとんどが日本の大型、中型株式で構成される
『MSCI ジャパン・インデックス』
に連動を目指したインデックスファンド

引用 2025年04月25日決算「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)運用報告書

2025年1月に発行された目論見書のうち
国別構成比率は以下のグラフ

引用 三菱UFJ−eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)目論見書

3つのインデックスファンドを合わせると、目論見書に近い地域別構成比率になります
目論見書通りの運用されてるといえます

予定通りの投資状況が確認でき、当ファンドを継続しても問題ないと考えます

分配金は?

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の分配金は0円です
分配金はありません

投資信託の配当金を『分配金』と呼びます

分配金は保有する投資信託の口数に応じて、年0回〜配られます

基本は利益の一部を分配しますが、一部の投資信託は元本部分も分配します

【元本も分配する『毎月分配型の投資信託』解説はこちら

投資信託が分配金を配るかは、運用方針によって変わってきます
利益の運用方針は主にこの2つ

  • 利益分を分配する
  • 利益分も運用して、基準価額をもっと上げる

分配すると、その際に税金が課せられます
約2割が税金として引かれてしまいます(NISA除く)

一方、分配金0円の投資信託は売却の時にだけ課税されます(NISA除く)

分配金についてはどちらの方が自分の生活に向いているかで選ぶのが基本ですが、NISAで購入するのなら分配金無しの方が有利です

『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』は発売当初からずっと配当金無し、0円です
利益は全て投資に回され、基準価額上昇に使われています


今後も分配せず運用されていくと想定されます

まとめ 総評

【基準価額と純資産総額の推移】

基準価額の値動きはイマイチ(+1.1%)
純資産総額の推移は絶好調(2.2兆円増)

【市場の今後】

世界の状況 大きな変化なし

【手数料】

昨年より手数料減(0.131→0.094%)

【インデックスとの連動】

しっかり連動できている(差は0.2%)

【組入資産】

表記通りで問題なし

基準価額は上下しながら推移するのは想定内です
それ以外、純資産総額は非常に良好に増加していますし、手数料はめちゃくちゃ低いレベルに収まっています
インデックスとの乖離もほとんどなく、運用は問題なく行えていると考えます

世界情勢は不安定ですが、世界経済や資本主義社会が崩壊したりアメリカ経済が崩壊するリスクは極めて低いと思います

私は、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を継続購入しても問題ないと考えます

昨年の評価はこちら

【PR】証券口座まだ持っていないなら『SBI証券』で!

投資をするなら、投資信託を買うなら証券口座を開設しましょう

いろんな証券口座がありますが、一番のおすすめは『SBI証券』

SBI証券の特徴は

  • 手数料最安クラス(国内株式手数料0円)
  • クレジットカード投資信託でポイントもらえる
  • 投信マイレージでポイントもらえる
  • 幅広い投資信託ラインナップ

今回紹介した、eMAXIS SlimシリーズSBI証券で購入できます

口座開設は下↓のバナーから!

SBI証券[旧イー・トレード証券]

家計の処方箋はアフィリエイトで報酬を得ています

にほんブログ村 投資ブログ 資産形成へ
にほんブログ村

にほんブログ村のランキングに参加してます
クリックでのご協力、応援よろしくお願いします

コメント

タイトルとURLをコピーしました