【iDeCo】60歳になったら?<iDeCo>の賢い老齢給付受け取りについて Part2

iDeCo
【確定拠出年金(iDeCo)専用】SBI証券

60歳になったら?<iDeCo>の賢い老齢給付受け取りについて

1 60歳で受け取る[一時金]

こんな方へ
  • 勤め先に退職金がない
  • 60歳〜65歳の間の資産が心許ない
  • 会社の退職金は65歳以降に受け取る

一時金は一括給付
指定した金額(もしくは全額)を一回で受け取る方法です

【勤め先に退職金がない人】にオススメな理由

退職所得控除で大きく節税できるから

iDeCoの一時金受け取りは
退職所得です

退職所得は、長く勤めるほど節税になる
退職所得控除が使われます

勤続期間、もしくはiDeCo加入者期間に応じて退職控除は増えます

税金がかかる金額は、退職金から退職所得控除を引いて、2で割った分
退職金より控除が大きいと、非課税になる事もあります

大変ありがたい退職所得控除ですが、退職金を受け取った際に勤続年数はリセット、0年扱いから再スタートになります

会社からの退職金がない方は
iDeCoに退職所得控除をフル活用できます
退職金が無いことは、iDeCoにとっては大きなメリットなんです


5年ルールや19年ルールと言うものもあり、一部の方は退職所得控除を2回フル活用できます
5年ルールは後述します

【60〜65歳の間の資産が心許ない人】にオススメな理由

年金繰上げ受給しなくて良くなるから

[60歳で退職、65歳で年金受給、その後は蓄えと年金]
で生活する予定の方は
60〜65歳の5年間は、無収入
この間何かしらの生活費を工面しないといけません

5年分の生活費が確保できなければ
○収入源を見つけるか
○支出を減らすか
○年金繰上げ受給
が必要になるでしょう

年金繰上げ受給

通常は65歳から受給の老齢年金ですが、最大60歳まで受給を早めることができます
この受給を早めることを【年金繰上げ受給】と呼びます
一ヶ月早く受給する毎に、受給額−0.5%(最大−30%)
合計年金額は82歳が損益分岐点です
(82歳以上生きると繰上げ受給は損になります)

年金繰上げ受給は
早くから年金貰える一方
給付額が減ります

老後資金がたくさんあるうちは良いですが
長生きするほどお金足りなくなってきます

60〜65歳の生活費をiDeCoで補えることができれば
繰り上げ受給が要らなくなり、年金額を減らさなくて良くなります

【会社の退職金は65歳以降に受け取る人】にオススメな理由

退職所得控除が2回使えるから

5年ルールについてのお話です

受け取りの順番が
退職金→iDeCo だと、退職所得控除を満額使うためには19年の間隔が必要です
これを19年ルールと呼びます

iDeCo→退職金の場合は、5年以上間隔をあけると控除を満額使えます

一時金として受け取るなら、退職所得控除が使えないと節税が弱くなります
退職金受け取りが65歳以上なら
60歳でiDeCo受け取り→退職所得控除利用
65歳で退職金受け取り→退職所得控除利用
どちらも活用できて、税金抑えられます

2 60歳で受け取る[年金]

こんな方へ
  • 厚生年金が無い
  • 年金繰下げ受給をする

年金での給付を選ぶと、定期的に受け取りができます
期間と分割回数は、どこでiDeCoをやっているかで変わります
SBI証券なら、最長20年、年6回まで
楽天証券なら、最長20年、年12回まで
となります

年金受け取りを選ぶにあたって、注意すべきは手数料です
iDeCoは受け取る際、毎回440円の手数料がかかります
年金受け取りでも、都度440円が引かれてしまいます

440円 少ない金額だと侮るなかれ
SBIなら2200〜52800円、楽天なら2200〜105600円掛かります
手数料コントロールも大事になってきますね

【厚生年金が無い人】にオススメな理由

公的年金等控除での控除額が大きいから

iDeCo+公的年金=公的年金等の収入金額合計

厚生年金に加入していなければ、その分年金額は下がります
その分控除を受けやすくなるので、iDeCoを年金受給にしても影響が少ないというわけです

例えば)
①65歳 公的年金200万円、iDeCo100万円
→雑所得200万円

②65歳 公的年金77.78万円、iDeCo100万円
→雑所得67.78万円

所得税額
①10.25万円
②3.4万円

住民税の課税・非課税にも影響してきます
年金額が低い人ほど、iDeCo年金受け取りがお得になっていきます

【年金繰下げ受給をする人】にオススメな理由

公的年金等控除での控除額が大きいから

繰下げ受給によって、生活費が足りなくなる時期を補えるから

このプランは

  • 公的年金は繰下げ受給をし、その間の生活資金はiDeCoで補う
  • 60歳で退職する

この二つを満たす方に向いています

年金の繰下げ受給は、最大75歳まで行えます(年金額84%増)
繰下げを行えば、厚生年金に加入してる方なら生活費全て賄えるくらいの金額が手に入るでしょう
しかし問題になるのは、繰下げ中の生活費
それを補うためにiDeCoを活用する
というプランです

繰下げ中は公的年金の支給額は0円
iDeCoだけの利用なら
公的年金等控除の活用で非課税受給も十分視野に入ります

気をつけて欲しいのが60歳以降も厚生年金に加入する場合
在職老齢年金という制度のため、繰下げ受給額が減ってしまうことがあります
会社員として働かないことで、繰下げ受給は効率よく利用できます

3 75歳で受け取る[一時金]

こんな方へ
  • 75歳までの生活資金が潤沢な人
  • 55歳で退職金をもらった人

75歳で受け取り推奨の理由①【75歳までの生活資金が潤沢な人】にオススメな理由

75歳まで運用続けた方が資産が伸びるから

75歳までは他資産の取り崩しで生活できるから

iDeCoは非課税で運用できる制度
運用は長く行った方がお得です
60歳までは掛金を拠出、60歳以降に給付されます
60歳以降は、特定の条件下の方以外は掛金拠出ができなくなります
しかし、拠出は出来ないんですが運用指示は継続できます
運用指示は最長75歳まで継続できます

75歳まで他の資産で生活できているなら、iDeCoの取り崩しは不要でしょう
あえて、非課税運用のiDeCo運用を続け、非課税メリットを最大限活用するのがこのプラン
75歳以降の老後資金は、運用で大きくなったiDeCoを活用しましょう

75歳で受け取り推奨の理由②【55歳以前で退職金をもらった人】

退職所得控除が2回使えるから

給付の順番が、

iDeCo→退職金 だと
5年経てば退職所得控除が使えます

退職金→iDeCo だと
20年経てば退職所得控除が使えます

55歳の20年後は75歳
55歳以前に退職金を受け取っていても
75歳にも満額の、退職所得控除が使えます

4 60〜75歳の間で受け取る[一時金]

こんな方へ

60歳時点でiDeCoの資産が暴落している人

60歳時点でiDeCoの資産が暴落した時にオススメ

長期で見れば伸びる資産を保有してるから

60歳で受給しようと思った矢先に、株大暴落
持ってた資産が半減した どうしよう?

このシナリオは常に頭に入れておく必要があります
株価は常に右肩上がり というわけではありません
落ち込んで伸びて、下がって上がってを繰り返していきます
結果右肩上がりで利益を出す、というのが長期投資の基本です

では、60歳時点で暴落してたら、どうしたらいいのか?

その際は潔く受給を遅らせましょう
75歳までの間なら、いつでも申請して受給できます
(一定期間加入者の方)

米国株式市場では、下がってもいつかは回復しています
60歳〜75歳までの15年間あれば、回復の見込みは十分あります
待つのも投資です
<歴史から見たら15年あれば利益が出ていますが、未来は絶対ではありません
起こりやすい未来 位で考えておいて欲しいと思います>

投資

投資を始める際は、以下の5つを考える必要があります

  1. 投資目的
  2. 目的にあった手段
  3. 掛金捻出について
  4. 長期で見守る
  5. 取り崩し方法

今日お話する【iDeCo】であれば

  1. 投資目的「老後資金」
  2. 手段「インデックス投資」
  3. 掛金捻出「節約や副業」
  4. 長期見守り「掛金は続ける、運用を頻繁に変えない」
  5. 取り崩し「今回のテーマ

将来に訪れる 取り崩し=出口戦略 について考えることは
未来への不安を減らしてくれます
投資から脱落しないためにも
おかしな投資商品に引っかからないためにも
不要な保険に入らないためにも

iDeCoの出口戦略について、一度考えてみてはいかがでしょうか

【iDeCoの解説はこちら】

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