2023年9月より「ゼロ革命」と称して
株式売買手数料の無料化を進めるSBI証券
ネット証券会社の先駆け的存在として
手数料削減に努めてきたSBI証券ですが、とうとう無料にまで行きつきました
同月には総合証券口座数1100万件を突破
使い勝手と手数料、さまざまなキャンペーンやポイント制度から
大勢の方に活用されています
新年あけまして、新NISAが開始になりより活況となりそうなこのタイミングで
SBI証券の不祥事が発覚
こういったことがあると不安になるのが我々利用者です
資産の大半をSBI証券に置いてる方もいるんじゃないでしょうか
SBI証券は潰れないのか?
万が一、潰れても自分の資産は大丈夫か?
このタイミングで気になった方も、多かったんじゃ無いでしょうか
今日のテーマは
「SBIが潰れたら、何が起こるのか?」
「潰れたらどういった対応をするといいのか」
について解説します
SBIホールディングスについて
SBIホールディングスの仕事
SBI証券はSBIホールディングスという企業の一子会社です
親会社であるSBIホールディングスの業は
金融関係全般です
大きく分けて8つ
- 証券関連
株の売買に関わること
SBI証券はこのうちの一事業 - 銀行関連
ネット専用の住信SBIネット銀行や
窓口のあるSBI新生銀行など
ローン業務の銀行もあります - 保険関連
生命保険や損害保険など - 資産運用事業
投資信託の運用や
資産運用のコンサルティングなど - 投資事業
ベンチャー企業に投資を行ったり
海外での投資事業を行ったり - 暗号資産事業
ビットコインなどの暗号資産取引所を運営 - 次世代事業
美術、太陽光発電、健康食品、ブロックチェーン技術など - その他
地方創生に関わる事業やフィンテック事業など
SBIホールディングスの業績
売上の推移から見てみましょう
順調に、かなりの成長率で伸びているのがわかります
2021年〜2023年までの伸びがとんでもないですね
純利益もしっかり計上中
2022年はSBI新生銀行が傘下に入ったため
2023年は少し減少しています(投資事業がちょっと良くなかった)
資産状況を見てみましょう
もりもり成長
2023年の総資産額は22兆を超えています
SBI証券の成長も凄まじいものがあります
2009年に186万口座だったところが
2023年9月には1100万口座を突破しました
大手証券会社の野村證券が535万口座なので、倍の口座数を持っていることになります
SBIの不祥事
2024年
金融庁は12日、主幹事を務めた新規株式公開(IPO)銘柄の株価を操作したとしてネット証券最大手のSBI証券に金融商品取引法に基づく業務停止命令を出した。上場日当日に顧客への勧誘を伴う売買の受託業務を12日から18日まで止めさせる。勧誘を伴わない一般の取引は停止命令の対象外となる。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB123LS0S4A110C2000000/
2020年
SBI証券、顧客資金9864万円が流出 偽口座に送金
インターネット証券のSBI証券は16日、顧客の6口座から約9864万円が流出したと発表した。第三者が証券口座に不正にログインし、ゆうちょ銀行と三菱UFJ銀行に作った偽の銀行口座に送金・出金したという。SBI証券は全額を補償する方針。複数の電子決済サービスで銀行預金の流出が相次ぐなか、改めてセキュリティー体制が問われることになりそうだ。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63905840W0A910C2EE9000/
2021年
SBIソーシャルレンディングで投資詐欺
その企業は、金融機関から融資金11億円超を詐取したとして、代表・役員ら3人が逮捕された「テクノシステム」(以下テクノ社)。同社はこの件とは別に、金融大手・SBIホールディングス傘下のSBIソーシャルレンディング(以下、SBISL)を介し個人投資家からも300億円以上を調達しており、その資金を本来の借入目的以外に使っていた疑いも持たれている。
https://toyokeizai.net/articles/-/438348
もしSBIホールディングスが倒産したら?
SBI証券
「SBI証券」は
ネット証券会社の最大手
株式や投資信託等の取引口座になる
証券口座を開設できる会社です
私たちの購入した株や債券、投資信託の管理をしています
【何が起こる?】
株や投資信託などは、証券会社を通して購入していますが
証券会社が保有しているわけではないんです
実際に保有の権利を保管しているのは
証券保管振替機構(ほふり)
証券会社は、会社の資産と投資家の資産を分けて管理する義務があります
私たちは、証券口座を通して株や投資信託を購入しますが、証券会社が保有しているわけでは無いんです
そのため証券会社が倒産しても、私たちの株や投資信託はなくなりません
もし万が一、悪い証券会社があって
会社の資産と個人の株等を分けずに管理されていたら?
その場合は資産が返ってこない可能性がでてきます
実はそこには保険が掛けられています
その万が一に対応してくれるのが投資者保護基金
1千万円まで補償してくれます
※一部の投資商品と、銀行から買った投資信託は対象外です
【対策】
購入済みの株や投資信託は保護されていますが
それを今後管理するための証券口座は必要です
いざという時のためにも
証券口座は2つ以上持っておくのがオススメです
株や投資信託の管理先を移すことができますし、つみたて投資を間断なく続けることもできます
証券口座を持つならネット証券会社
手数料が低い所が多く、口座開設がネットや郵送で完結できて楽ちんです
私がオススメしている口座はこちら
楽天証券
楽天経済圏の一つ
楽天SPUでポイント倍率最大+1倍
開設も保有も無料なので、楽天ユーザーはとりあえず作っておくのがオススメです
松井証券
最近の松井証券はサービスの質が良い!
日本株、米国株、投資信託の売買手数料を無料化したり
最大1%貯まる投信残高ポイントサービスを開始したり
マネックス証券
口座を持っていると、個別の株取引の際に便利な「銘柄スカウター」が使えます
GMOクリック証券
SBI新生銀行住信SBIネット銀行
SBI新生銀行は、旧新生銀行、旧旧日本長期信用銀行
2021年にSBI証券が子会社化して
銀行名が 新生銀行→SBI新生銀行 へと変わりました
住信SBIネット銀行は、SBIと三井住友共同出資の銀行
ネットで口座開設や申請が完結する、ネット銀行の一つです
SBI証券との連携が特徴です
【何が起こる?】
銀行は私たちのお金を預ける所
振替や振込など、お金の移動をする所です
その銀行が倒産するということは、私たちの預けたお金がなくなってしまったということ
銀行の倒産は、預金が返ってこなくなる可能性があります
ですがご安心ください
日本には預金を保護する制度があります
預金保険制度はペイオフとも呼ばれ
銀行の円預金は1千万円まで保証されます
この制度、円預金が対象なので
外貨預金は対象外です
仕組預金は一部が対象外です
【預金保険制度についての解説はこちら】
どの銀行をメインに使っているかで、被害の大きさは変わります
住信SBIネット銀行かSBI新生銀行がメインだった場合
家賃など定期振り込みは滞ります
クレカの支払いも停止します
給与振込先がなくなります
【対策】
- 円預金は1千万円までに抑える
- 外貨預金は使わない
- 別の銀行口座を一つは持っておく
銀行口座を複数持っておくのが良い方法です
円預金は1千万円まで保護されますので
それを超えた分を他の銀行に移しましょう
倒産後、現金がすぐに引き出せない可能性が高いです
別の銀行口座に当面の生活資金として
1年分程度の生活費を入れておくと安心です
そしてクレカは使いすぎ厳禁
別口座で支払いできる金額内で利用しましょう
【おすすめ銀行】
楽天銀行
イオン銀行
三井住友銀行(Olive)
SBIアルヒ
固定金利の住宅ローン
「フラット35」
を販売する会社です
再度SBIの子会社化
2024年より会社名を アルヒ→SBIアルヒ に変更です
【何が起こる?】
「フラット35」は聞いたことあっても
「アルヒ」を知ってる方はそう多くはないんじゃないかと思います
フラット35は固定金利の住宅ローン
この販売会社が無くなるということは
ローンが消える! わけではないんです
ローンを組んだ金融機関が破綻しても、ローンの返済義務は残ります
別の金融機関へ返済していくこととなりますが、返済は続きます
条件に関しては契約書のまま継続です
返済先移行のための書面提出を求められる可能性がありますが
返済する側には大きな変化はありません
【対策】
対策は必要ないです
住宅ローンは金利を見て利用しましょう
金利が高い場合は借り換えも選択肢ですね
SBI損害保険SBI生命保険
自動車保険、医療保険、生命保険など
民間保険を提供する会社です
【何が起こる?】
金融商品の中で、保険会社の倒産は割と損害大きいです
保険自体は残りますが、保険金が減額される可能性があります
生命保険契約者保護機構により、保険契約者の保護はあるのですが
原則として、破綻時点の責任準備金の90%までが保証されます
もらえる保険金額が大きく減ってしまう可能性があります
【対策】
積み立て型の保険を使わないことです
毎年掛け捨ての低額生命保険であれば、大きな損害にはなりません
終身や養老保険は、影響をもろに受けてしまいます
投資にもなるから と言われるかもしれませんが
投資は投資で行った方が、倒産のリスクは回避できます
手数料の低い投資信託での投資の方が、利回りも良いことが多いです
保険で投資を行うと、こっそり多額の手数料がかかります
中途解約で損することも多いです
保険は掛け捨て保険で
投資は投資信託で
対応するのがオススメです
倒産怖がらずにSBI証券を使っていこう
上場企業の数は約4000弱ですが
そのうち倒産した件数は、2023年で1件です
確率でいうなら0.025%
上場できる企業の倒産はほとんど起こらないと言っていいと思います
この規模の企業が倒産するのは本当に万が一レベルのハズレクジです
それでも、万が一が不安という方のために今日の記事は書きました
トラブルが不安な時は、それによる最大のデメリットを洗い出しておくのがコツ
一番悪い状況だとどんなことが起こるか
それによって自分はどんな被害を受けるか
まずはこれを頭に浮かべましょう
次に、トラブル後の対応策を考えます
自分にできることがあるか
対応策は存在するかを想像します
最後に、トラブルが起きた時のための予防や対策を考えます
リスク分散したり、情報を仕入れたり
金銭の準備なども有効です
全ての物事にはリスクが伴います
うまくいくこともあれば、失敗することもあります
自分が悪く無くても、環境で変わってしまうことも多々あります
良いサービスやお得なサービスは
使わないと機会損失
使うとトラブルに巻き込まれる可能性
利用の有無に関わらず、リスクがあるんです
SBI証券のように、非常に有用なサービスは
活用すること前提にして
何かあった時用の準備をしておく くらいがいいと思います
株や投資信託は保険によって守られてもいます
漠然とした不安に煽られず
便利にお得に使ってもらえればと思います
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