「会社の福利厚生に『企業型確定拠出年金(企業型DC)』ってあるけど、よくわからないから放置している……」
「総務に言われるがまま、最初におすすめされた商品をずっとそのままにしている……」
そんな方は、過去の私と同じように将来後悔する可能性が非常に高いです!
実は私自身、3年前までこの制度を完全に雑に扱っており、今でも後悔しています。
筆者がやらかした『3つの大後悔』
- 新興国ファンド100%で運用していた
長期運用に適した、もっとリスク分散できる全世界株や米国株ファンドを選べばよかった……。
- マッチング拠出(上乗せ)をしなかった
自分でお金を上乗せして、もっと節税&運用に回せばよかった……。
- 退職後に放置した
退職後、すぐにiDeCoに移換して運用を続けるべきだったのに、手続きを忘れて眠らせてしまった……。
私の過ぎ去った時間は戻ってきませんが、この記事を読んでいるあなたはまだ間に合うかもしれません!
私と同じ轍(てつ)を踏まないよう、今日の記事を読んでもらえたらと思います。
60歳以降に使う大事なお金だからこそ、今すぐ仕組みを理解して、真剣に運用しよう!
今回は、確定拠出年金のメリットを中心に、初心者にもわかりやすく徹底解説します!
そもそも『確定拠出年金』ってなに?
厚生労働省のホームページでは、正確だけど難しい(読む気をなくす!)言葉でこう書かれています。
確定拠出年金は、拠出された掛金とその運用益との合計額をもとに、将来の給付額が決定する年金制度です。
引用:厚生労働省ホームページ
わかりやすく言うと
『掛金を自分で運用し、その運用の結果次第で将来もらえるお金(退職金)が増減する制度』
のことです。
確定拠出年金には、大きく分けて2つの種類があります。
| 種類 | 掛金を払う人 | 対象者 |
|---|---|---|
| 企業型確定拠出年金 (企業型DC) | 会社(自分で上乗せも可) | 導入している会社に勤めている人 |
| 個人型確定拠出年金 (iDeCo) | 自分(給与天引きも可能) | ほとんどすべての人 |
今回は、会社員の方にぜひ使い倒してほしい『企業型確定拠出年金(企業型DC)』について深掘りしていきます。
iDeCoについて知りたい方はこちら→iDeCoの基本をカンタン解説
企業型確定拠出年金(企業型DC)の仕組み
まずは全体像をサクッとまとめました。
具体的なルールをいくつか押さえておきましょう。
1. 掛金の上限(マッチング拠出)
企業型DCでは会社が掛金を出してくれますが、自分でお金を上乗せして拠出することもできます。
これを『マッチング拠出』と呼びます。
ただし、いくらでも出せるわけではなく、以下の上限があります。
- 他の企業年金(確定給付年金など)がない場合:年額 66万円(月5.5万円)まで
- 他の企業年金がある場合:月額 2.75万円(年額 33万円)まで
※自分の拠出額は、会社の拠出額を超えてはならないというルールもあります。
2. 運用先の選び方
用意されている商品(3種類以上35種類未満)の中から、自分で自由に選びます。
『投資信託で積極的に増やす』『定期預金で手堅く守る』など、様々な投資先から好きなものを選びます。
複数を組み合わせることも可能ですし、途中で商品を変更(スイッチング)することも可能です。
3. 転職・退職時のお引越し(重要!)
企業型DCの資産は、会社を辞めても自分のものです。
- 転職先に企業型DCがあれば転職先の企業型DCへ移換
- 転職先に制度がない、またはフリーランスになる場合iDeCo(個人型)へ移換
| 資産移換先の制度 | ||||||
| 確定給付企業年金 (DB) | 企業型DC | iDeCo | 通算企業年金 | 中小企業退職金共済 | ||
| 移 換 前 に 加 入 し て い た 制 度 | 確定給付企業年金 (DB) | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯(合併等) |
| 企業型DC | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯(合併等) | |
| iDeCo | ◯ | ◯ | ― | ✕ | ✕ | |
| 通算企業年金 | ◯ | ◯ | ◯ | ― | ✕ | |
| 中小企業退職金共済 | ◯(一部のみ) | ◯(一部のみ) | ✕ | ✕ | ◯ | |
⚠️ 【注意】 実は、退職後にこの『お引越し手続き』を忘れて放置してしまう人が非常に多いです(過去の私もそうでした……)。2024年のデータでは、手続き漏れによる自動移管者は66万人、資産額は2819億円にもなるとか。自動移管されると管理手数料だけが引かれ続けるという地獄のような状態になるため、離職時の手続きは絶対に忘れないでください!
企業型確定拠出年金『5つのメリット』
この制度には、国が用意した凄まじい優遇措置があります。
メリットを5つに厳選しました。
① 掛け金が非課税(節税効果)
会社が拠出してくれるお金には、もちろん所得税・住民税はかかりません(法人税も非課税)。
さらに、自分で上乗せする『マッチング拠出』の分も全額が所得控除の対象になるため、毎月の税金が安くなります。
② 運用益が丸々ポケットに入る(非課税)
通常、投資で得た利益には約20%の税金がかかります。
運用中の利益にもかかってきますが、確定拠出年金なら運用中の利益は100%非課税です。
税金引かれず運用が続けられるため、投資をしている方は『複利効果』で資産が増えやすくなります。
③ 受け取る時も税金が優遇される
60歳以降にお金を受け取る際にも、一括(一時金)か分割(年金)かを選べ、それぞれ強力な控除が使えます。
- 一括で受け取る→退職所得控除(勤続年数に応じて非課税枠が特大に!)
- 分割で受け取る→公的年金等控除
- ※これらを併用して受け取ることも可能です。
④ 転職しても資産を持ち運べる
確定拠出年金は、退職金と言いながらも自分で拠出・運用する仕組みです。
各個人の専用口座にて運用され、転職時には持って引っ越すことができます。
この持ち運べると言う仕組みのおかげで、これまでの運用資産を無駄にすることなく、転職先やiDeCoへ移動させて運用を継続できます。
⑤ 万が一、自己破産しても差し押さえられない
法律(確定拠出年金法)により、確定拠出年金の資産を受ける権利は国税の滞納処分などを除き、差し押さえが禁止されています。
人生の『万が一』があっても、あなたの確定拠出年金だけは絶対に守られます。
企業型確定拠出年金『3つのデメリット』
これだけ良い制度ですが、当然デメリット(注意点)もあります。
① 60歳まで絶対に引き出せない
原則として、60歳になるまで途中で現金化して引き出すことはできません。(脱退一時金として引き出す要件は非常に厳しく、基本的には使えないと思ってください)。
60歳未満で会社を辞めた時には、その場でうけとることができません。
NISAのように『急にお金が必要になったから解約する』という融通は利かないため、あくまで老後のための資金と割り切る必要があります。
② 会社によっては『良い投資信託』がない
どの金融機関を使うか、どんな商品ラインナップにするかは会社(総務など)が決定します。
金融機関ごとにラインナップが異なります。
そのため、「本当はあの優秀な低コストファンドを買いたいのに、選択肢にない……」というケースが起こり得ます。
投資信託の天敵であるコスト=手数料の解説
→手数料と相場のリターンをみていこう
③ 自分自身の『投資の知識』が必要になる
『元本保証の定期預金』ばかり選んでいては、インフレ(物価上昇)にお金の価値が負けてしまいます。
自分の年齢やリスク許容度に合わせて投資信託を選ぶ知識が必要です。
※会社には『投資教育の義務』があるため最低限の講習はありますが、最終的には自分で勉強して決める必要があります。
会社に制度がないなら、個人型『iDeCo』をフル活用しよう!
「うちの会社には企業型DCなんて福利厚生はないよ……」という方も諦めることなかれ。
いまや退職金制度がない会社も多い時代です。
そんな方のためにあるのが、個人型確定拠出年金の『iDeCo(イデコ)』です。
iDeCoは、いわば『自分で作る私的退職金』。
企業型DCとほぼ同じ『運用益非課税』『所得控除』『受け取り時の控除』という最強の3大メリットを受けられます。
- 企業型DCがある人:会社の制度をフル活用(マッチング拠出も検討)
- 企業型DCがない人:iDeCoを自分で始めてフル活用
どちらの立場であっても、最もやってはいけない最悪の行動は「よくわからないから」と何もせずに放置することです。
未来の自分が後悔しないために、まずは自分の会社の制度を確認するか、iDeCoの口座開設から一歩を踏み出してみませんか?
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