【仕組預金】高利回り『だけど』・・・「仕組預金」の解説とおすすめしない理由3選

【投資継続】続けるための、投資の話

仕組預金の「しくみ」

【仕組預金とは】

デリバティブ取引を組み込んだ預金商品の総称です。

一般の預金より高い金利が期待できる反面、一般の定期預金とは異なり、商品内容に応じて、銀行が預入日以降に満期日を選択できる権利を持っていたり、為替相場によって払戻時の通貨等がきまったりなど、一般の預金にない特徴があります。

引用 日本銀行協会ホームページ

仕組預金は
通常の円預金や定期預金とは全く違った『金融商品』です

円預金や定期預金は、元本保証でいつでも引き出せます
定期預金の場合は利息が減ってしまいますが、それでも元本は減らさず引き出せますよね

一方、仕組預金は違います
預金と呼ばれてはいますが、投資に近いものです
元本保証ではないものが多く
利息が高めな一方、損をすることもあります

【デリバティブ】(金融派生商品)
先物取引、オプション取引、スワップ取引などのこと
元の金融商品に一工夫加えた金融商品です
例えば、「インデックスに保険機能を足す」「金1gを1年以内に1万円で売る」 など

基準での違い

【為替レート】
外貨との交換比率(為替レート)によって結果が変わるタイプ

例えば「ドル」なら
判定時に1ドル何円になっているかで
受け取る通貨が変わります

下記の図は
「住信SBIネット銀行 円仕組預金コイントス」
の解説です

引用 住信SBIネット銀行 円仕組預金コイントス
  • 判定日の為替レートによって
  • 満期日の通貨が変わる

判定時に特約レートより円高だった場合、元本がドルになります

これ、どう言うことかというと
1ドル105円→1ドル103円なら
105円だった元本が103円になって返ってくる
つまり元本割れ、元本が減ってしまうと言うことです
そこからドルを円に換える場合、さらに手数料もかかります

為替(ドル⇆円)は日々変動しています
変動の流れ、将来のレートを当てるのは不可能です
為替変動のリスク分と金利の交換が、この商品の本質です

【市場金利】
市場金利によって満期日が短くなるタイプ

  • 市場金利の上下に合わせて
  • 満期日が変わる

一応の満期日は1年後の設定でも
市場金利によって、銀行側が満期日を延長します
中途解約は手数料を取られますので
元本返還は銀行に依存というわけです

具体的には
想定より金利が上がる→満期日延長
想定より金利が下落→満期日短縮

最短1年、最長10年
市場金利によって銀行が判断

といった商品設計が多いですね

利率が変動するものも

こちらも住信SBIネット銀行
「円仕組預金 プレーオフ」
からの引用です

【フラット型】
預け入れ当初から満期まで、金利が変わらない

【ステップアップ型】
金利が1回〜複数回変動する

満期日が短いとフラット型が
満期日まで長いとステップアップ型が
得する設計です

仕組預金と預金保険制度

お金を預けている銀行が、万が一倒産した時
預金の1千万円までは保護される制度があります

それが「預金保険制度」です

預金保険制度は

  • 日本の銀行信用金庫などが倒産した際
  • 普通預金定期預金などを対象に
  • 預金の1000万円までを保証

してくれる制度

ほとんどの方が資産を銀行に置いていると思いますので
万一があった際には大変ありがたい制度です

しかし注意していただきたいのが
どんな銀行でも、どんな預金でも守られる訳ではないという事

保護されるのは円預金だけ
外貨や外貨建て預金は守られません

そのため
仕組預金の一部は預金保険制度の対象外です

外貨での預金だったり
元本が外貨で帰ってくる仕組預金などは
預金保険制度からは外れてしまいます
銀行がつぶれる事態は滅多にないと思いますが
リスクの一つではあります

【預金保護制度についての詳細はこちら】

仕組預金のデメリット

元本保証『ではない』

「為替レート」の商品は、元本保証ではありません

元本が外貨になって返ってくることがあります
例えば[米ドル$]などですね

レート上、損をしているときに外貨で返ってきます
([1ドル105円→100円]の場合、預けた105円が100円分の価値の1ドルで返ってくる)
さらに、ドルを円に交換する時に手数料がかかります
ドルで返ってきてしまうと、二重で損をするシステムです

預金と名前がついていますが、元本保証ではないんです

「市場金利」の商品は、元本保証の代わり機会損失

満期1年と思っていたものが10年になる
これが「市場金利」の商品です

中途解約しない限り10万円預ければ10万円返ってきます
利息はその間もらい続けることができます

他の投資に使っていれば
なんなら国債を買うだけでも
仕組預金より利息が高くなる時期があったとしても
ひとたび購入したら、満期まで切り替えることができません

元本は保証ですが、機会損失を抱えるのが「市場金利」
(仕組預金の利息が0.3%、その間の国債利息が1%だった場合、0.7%を損しているようなものです)

自由に解約『できない』

仕組預金は基本、中途解約ができません

それでも中途解約を希望する場合には違約金の支払いが必要です

預金と名前がついていますが

自由に引き下ろすことのできない
=流動性が低い、資金拘束性が強い

そういった商品になっています

「通常の円預金よりも金利が高いから」

といった動機で購入すると
急にお金が必要な時に困ってしまうでしょう

仕組が複雑で理解『しづらい』

“君子危うきに近寄らず“
仕組預金のシステムは複雑で非常にわかりづらい

中間の手数料も不透明だし
リスクについても不透明だし
銀行がどうやって利益出してるかも不透明です

見えないところが多いと理解しづらく
理解しづらいものは“危うき”です!

いろんな銀行の「仕組預金」

新生銀行の仕組預金

【パワード定期】

基準[為替レート]
金利[フラット型]
満期[1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年]

パワード定期(円投資型) - 仕組預金 | SBI新生銀行
SBI新生銀行のパワード定期円投資型(仕組預金)は、通貨や期間や特約設定レートなどを選べる仕組預金です。仕組預金はぜひ、SBI新生銀行にご相談ください。

【パワーステップアップ預金2】

基準[市場金利]
金利[ステップアップ型]
満期[3〜10年]

パワーステップアップ預金2 <金利2回上昇型> - 仕組預金 | SBI新生銀行
SBI新生銀行のパワーステップアップ預金2<金利2回上昇型>は、預入期間10年、最短3年。金利が段階的にステップアップ(上昇)する円の仕組預金です。円を活用した仕組預金はぜひ、SBI新生銀行にご相談ください。

ソニー銀行の仕組預金

【円定期plus+】

基準[市場金利]
金利[フラット型][ステップアップ型]
満期[1〜10年]

円定期plus+|ソニー銀行(ネット銀行)
円定期plus+をご案内しています。

【為替リンク預金】

基準[為替レート]
金利[フラット型]
満期[1ヶ月]

為替リンク預金|仕組み預金|ソニー銀行(ネット銀行)
為替リンク預金をご案内しています。

楽天銀行の仕組預金

【楽天エクステ預金(フラット)】

基準[為替レート]
金利[フラット型]
満期[1〜10年、1〜15年]

【楽天エクステ預金(ステップアップ)】

基準[為替レート]
金利[ステップアップ型]
満期[1〜10年]

【楽天デュアル定期預金】

基準[為替レート]
金利[フラット型]
満期[2週間]

金利が魅力の円預金|楽天銀行
楽天銀行では、定期預金・新型定期預金(仕組預金)・普通預金といった、様々な円預金商品を揃えております。楽天銀行の新型定期預金(仕組預金)は高い金利が魅力で、余裕資金のある方におすすめです。円預金は楽天銀行にお任せ下さい。

住信SBIネット銀行の仕組預金

【円仕組預金プレーオフ】

基準[市場金利]
金利[フラット型、ステップアップ型]
満期[1〜10年]

【円仕組預金コイントス】

基準[為替レート]
金利[フラット型]
満期[1ヶ月]

【外貨仕組預金オセロ】

基準[為替レート]
金利[フラット型]
満期[1ヶ月]

仕組預金 | 円預金・仕組預金 | NEOBANK 住信SBIネット銀行
定期預金の金利が物足りないかたには、住信SBIネット銀行の仕組預金がおすすめです。条件付で好金利を実現。元本保証の「円プレーオフ」、外貨好金利運用の「外貨プレーオフ」、外貨を組み入れた「コイントス」や、外貨ではじめる「オセロ(タイプ2)」な...

私が「仕組預金」を勧めない理由3選

得『できない』システム

仕組預金の本質はこれです

  1. リスクは預金者が持って
  2. リターンの一部を銀行が回収して
  3. 残ったお金が預金者に行く
細かいお話

銀行超有利な仕組預金の解説をします

例えば[為替レート仕組預金]

【1ドル100円が、満期時に1ドル110円になったら】

銀行は、元本100円を1ドルで返却すると10円損する
→元本は円(100円)で返却
預金者は100円→100円 元本変わらず

【1ドル100円が、満期時に1ドル90円になったら】
銀行は、元本100円を1ドルで返却すると10円得する
→元本はドル(90円)で返却
預金者は100円→90円(1ドル) 含み損

どっちに転んでも銀行は損しない
円高になると預金者は損をする

資金拘束

仕組預金のほとんどは、自由な解約ができません
解約時には高額な手数料がかかります

通常の預金のように、自由に出し入れできないので
一定期間使えない資産となってしまいます

よくわからない

投資の神様と呼ばれる
ウォーレン・バフェット
バークシャー・ハサウェイという巨大投資会社のCEOで
御年90歳を超えて、未だ現役の超パワフルおじいちゃんです

氏の投資スタイルの一つに
自分のわからない企業や分野は避ける
というものがあります

自分に理解できないもの、よくわからないこと
なんかふわっとした、もやっとした事業
そういったものには投資しないんです

仕組預金は詳細がよくわからない商品です
為替や金利がどう動くかは不透明だし
預けた資金をどのように運用するのか不透明だし
どのくらいの利益が出ていて
どのくらい手数料取っているかもわからない
非常に不透明な投資商品なんです

そういったリスクも含めて飲み込める方のみ
検討してください

仕組預金の一つ
【楽天エクステ預金についての記事はこちら】

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