【実践#1】いくらから始める?『生活防衛資金』と『目標設定』

「老後資金って、いくら積み立てたらいいの?いつまでやったらいいのかな?」

これから投資を始めようと思った時に、真っ先に気になるのが「いくら投資したらいいか?」ですよね。
私が投資について説明する際にも、必ず相談を受けるポイントです。

本格的に投資を始める前に、絶対に避けて通れない大切な準備が2つあります。

それが『生活防衛資金の確保』『投資のゴール設定(ゴールベースアプローチ)』です。

ここをしっかり押さえておくことで、自分に最適な積立額(投資額)が決まり、途中で挫折してしまうリスクを劇的に下げることができます。

今回からは、いよいよ投資の『実践編』がスタート!

第1回は、投資を安心して長く続けるための『土台作り』について分かりやすく解説します!

投資を始める前の絶対準備!『生活防衛資金』とは?

これから投資を始めようと思っているみなさん、『生活防衛資金』は貯まっていますか?

生活防衛資金とは『いざというときのための守りのお金』のことです。

投資用のお金や日常の生活費とは別に用意しておく、緊急用の予備資金を指します。

病気やケガ、突然の失職や急な休業など、想定外のトラブルで収入が絶たれてしまったときに、自分や家族の生活を守る役割を果たします。

なぜ生活防衛資金が必要なの?

手元に現金(預金)がほとんどない状態で投資を始めてしまうと、万が一トラブルが起きた際に、せっかく積み立ててきた投資商品を取り崩す必要が出てきてしまうからです。

基礎編でもお伝えした通り、つみたて投資などの長期投資は15年〜20年以上の時間をかけることで利益が見込める仕組みです。
投資を開始して1〜2年の初期段階では、一時的に損(含み損)を抱えることも珍しくありません。
投資を始めてすぐに市場の暴落に巻き込まれる可能性もあります。

そんな時期に生活費に困って投資を取り崩してしまうと、『損を確定させて終了』という最悪の結果になってしまいます。

トラブルがあっても慌てず投資を継続できるようにするための『保険』、それが生活防衛資金なのです。

生活防衛資金は『いくら』貯めればいい?

生活防衛資金の目安は、一般的に『生活費の3ヶ月〜1年分』と言われています。

当ブログでは、『生活費の1年分』を用意しておくことを強くおすすめしています!

1年分の猶予期間があれば、トラブルからの復帰や状況の改善が見込めます。
また、大きな予備資金があることで不要な保険への加入を最小限に抑えることができ、結果的に『毎月の保険料節約(=貯める力アップ)』にもつながるからです。

  • 単身家庭(月の生活費が20万円の場合):1年分 = 240万円
  • 4人家庭(月の生活費が35万円の場合):1年分 = 420万円

決して少ない金額ではありませんが、この金額をしっかり貯めてから本格的な投資(月数万円〜の満額投資など)へと移行するのが安全です。

生活防衛資金がないと投資は始めちゃダメ?

「そんな大金、貯まるまで何年もかかる…それまで投資を始められないの?」と思った方も安心してください。

『月1,000円からの少額投資』なら、生活防衛資金が貯まり切っていなくてもスタートしてOKです!

月1,000円ほどの少額であれば、生活に大きな支障は出ません。

本格始動する前に少額で始めておくことで、『値動き(10%〜30%の増減)の感覚』や『投資の仕組み』に少しずつ慣れていけるという大きなメリットがあります。

何もない状態から一気に投資を始めるよりも、少額で始めてから投資額を増額していく方が、心理的負担は圧倒的に少なくなります。

  • 貯金ゼロ〜準備中の方:月1,000円で投資の練習をしつつ、メインは生活防衛資金の貯蓄に集中
  • 生活防衛資金が貯まった方:NISAなどを活用して本格的に積立額をアップ!

銀行口座は分けて管理しよう!

生活防衛資金は、普段使いの口座と混ぜてしまうとついつい使ってしまいがちです。

『生活防衛資金専用の別口座』を作って保管しておきましょう。

ネット銀行を活用するか、元本保証のある『個人向け国債』に変えて保管しておくのも賢い方法です。

👉 [おすすめネット銀行の紹介記事はこちら]
👉 [安全にお金を守る『個人向け国債』の解説記事はこちら]

何のために増やす?『ゴールベースアプローチ』

生活防衛資金の準備と並行して考えたいのが、『投資のゴール(目的地)』です。

『将来のために』『老後のために』といったボヤッとした理由だけで投資を始めると、途中でモチベーションが続かなくなったり、取るべきリスクを見誤ったりしてしまいます。

そこで取り入れたいのが、大手証券会社や銀行でも使われている『ゴールベースアプローチ』という考え方です。

ゴールベースアプローチとは?

どんな投資商品を買うかを選ぶ前に

『いつまでに、何のために、いくら必要なのか』

というゴールを先に決める手法のことです。

旅行に例えると分かりやすいでしょう。

旅行の計画

  1. 目的地を決める:温泉に行きたい!
  2. 道順と手段を調べる:新幹線か、バスツアーか?
  3. 予算と照らし合わせる:予算1万円だからバスツアーにしよう!

長期投資もこれとまったく同じです。

資産運用の計画

  1. 目的地(ゴール)を決める:25年後、老後生活資金として2,500万円準備したい!
  2. 手段(ツール)を洗い出す:預貯金(利息0.3%)、バランスファンド(年利3%)、株式ファンド(年利5%)
  3. 自分に合った手段を選ぶ:毎月の予算(積立可能額)に合わせて選択!

目標額から逆算して『手段』を選ぼう!

具体的なシミュレーションで考えてみましょう。

【目標】25年後の老後生活資金として『2,500万円』を貯める場合

(※将来の物価上昇・インフレ率を考慮して目標額を設定しましょう)

毎月いくら積み立てる必要があるか、運用手段によって以下のような差が出ます。

運用手段想定利回り毎月の必要な積立額特徴・リスク
① 円預金年0.3%80,262円リスクゼロ。確実に貯まるが毎月の負担が一番大きい
② バランスファンド年3%56,371円リスク控えめ。高確率で目標達成を狙える
③ 株式投資信託年5%42,682円毎月の負担は最少。ただし値動きが大きい

このシミュレーションから見えてくるのは、『どれが良い・悪い』ではなく『自分の家計(余力)に合った手段を選ぶ』ということです。

  • 毎月8万円出せるなら ➔ 最も安全な円預金でもOK!
  • 毎月4.2万円しか出せないなら ➔ 株式投資信託を活用して運用益を狙う

ゴールから逆算することで、『自分にはどれくらいの投資(リスク)が必要なのか』がはっきり見えてきます。

場合によっては、「あれ?投資をしなくても貯金だけでゴール達成できるぞ!」という嬉しい発見があるかもしれません。

まとめ:土台と目的地を決めてから出発しよう!

  1. 急なトラブルから資産を守るため、まずは『生活防衛資金(生活費の1年分)』を確保する
  2. 準備期間中は、『月1,000円の少額投資』で値動きに慣れておく
  3. 『ゴールベースアプローチ』で、いつ・いくら必要なのか目的地を明確にする

しっかりとした防衛力(土台)と、明確な目的地(ゴール)がそろって初めて、投資は安全で快適なドライブになります!

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