日本薬剤師会「2023年 アンチ・ドーピング活動保険」どんな保険?変更点は?【薬剤師保険】【2023年】

薬剤師保険

日本薬剤師会「アンチ・ドーピング活動保険」どんな保険?変更点は?

アンチ・ドーピング活動保険の特徴
  • 日本薬剤師会会員限定で個人契約のみ
  • アンチ・ドーピング規則違反による損害賠償請求へ対応
  • 保険料2700円
  • 保険金1億円まで
  • 1年間の掛け捨て保険
2022年との違い

変更点ありません(2022年と同じ内容です)

https://www.nichiyaku.or.jp/assets/uploads/about/2023antiLeaf.pdf

アンチ・ドーピング活動保険の特徴

ドーピングによる訴訟を起こされたとしても、薬剤師賠償責任保険では補償されません
「うっかりドーピング」などにより起こされた、損害賠償請求を補償するのが当保険の役割です

対象

日本薬剤師会の会員であることが必須

契約対象は薬剤師個人のみ
薬局単位での契約や、法人契約はありません

補償対象

アンチ・ドーピング規則違反として公表された、ドーピングで起こる損害賠償請求を補償します

  • 損害賠償金
  • 争訟費用(弁護士費用や調停の費用も含む)
  • 事故対応費用
  • 被害者対応費用

【日本薬剤師会のホームページに記載された支払例】

  • 事前の薬物検査で失格になり大会に出られなくなったため、旅費のキャンセル費用を賠償請求された。
  • 複数の違反者が出たため大会自体が中止となり、大会主催者より開催費用を賠償請求された。
  • ドーピング違反で3年間の資格停止処分となり、その間の喪失利益を賠償請求された。
  • 強化指定選手登録が抹消され、自己競技力維持にかかる各種費用が自己負担となり賠償請求された。
引用:日本薬剤師会ホームページ https://www.nichiyaku.or.jp/assets/uploads/about/2023antiLeaf.pdf

保険金額

引用:https://www.nichiyaku.or.jp/assets/uploads/about/2022antiLeaf.pdf
  • 保険契約全体で30億円まで
  • 示談金・和解金は対象外
  • 損害賠償金争訟費用あわせ 1億円
    裁判になった場合、弁護士費用も補償
    和解・仲裁・調停費用も補償
  • 訴訟にかかった費用補償(1000万まで)
  • 事故対応費用 1000万円
  • 被害者対応費用 1000万円
    手土産代も補償(1人につき5万、計1000万まで)

年間保険料

一年間2700円
2月15日が更新日です

【中途加入】
・2月15日~6月13日 2700円
・6月14日~10月13日 1800円
・10月14日~2月13日 900円

契約期間

この保険は 1年契約掛け捨て 型 です

契約期間は 2023年2月15日 〜 2024年2月15日
(2月15日が更新日です)

アンチ・ドーピング活動保険はどんな人向け?

  1. 個人経営の薬局
    1〜2店舗の薬局が、もし訴訟で賠償を命じられたら
    裁判や賠償金で倒産してしまう可能性があります
    訴訟になるケースは非常に稀ですが、リスク回避のため使うのも選択肢です
    ただし積極的にはおすすめしません
  2. 個人活動の薬剤師
    スポーツファーマシストの方の中には、個人で活動される方もいらっしゃいます
    日頃ドーピング予防のために活動をしているなら、十分に検討余地があります
  3. 現金資産が少なく、借入が難しい薬局
    訴訟を起こされ裁判になってしまった場合、現金が無いと活動が厳しくなります
    下手すると黒字倒産の可能性も
    薬局単位での契約はないため、全員加入させるのも選択肢の一つです

国内では薬剤師へのドーピングにかかわる判例が無い

実際の賠償金額は気になるところです
調べてみましたが、薬剤師を相手取った判例は見つかりませんでした
そのため現在のところ、訴訟にかかる金額や賠償金額は分かりません
数百万円の可能性も、1億円の可能性もあります

そして現状は、裁判になる確率は極めて低いです
直近の情報としては、2019年に1件だけ
製薬メーカー相手の特殊な裁判がありました
要求損害賠償額は6千万円ですが、まだ判決には至っていません

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/tanabe/201911/562875.html

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