SBI証券が毎月発行する
「インデックス+αランキング」
インデックスファンドに勝ったアクティブファンドを紹介する記事です
稼げるアクティブファンドを紹介するのが当記事の本質ですが
アクティブ投資の難しさと
インデックスの長所を見ることのできる記事にもなっています
当記事の順位は、対インデックスとの勝率です
毎月のリターンとインデックスを比べて
アクティブの方がリターンが大きいと勝ちとなります
「1年間」なら1〜12月の計12回
12回勝利なら勝率100%です
今回はこの「インデックス+αランキング」を読んで
アクティブファンドとの向き合い方
やっぱりインデックスファンドがオススメな理由をお伝えします
比較に使われている主なインデックスはこちら
NASDAQ総合指数
【リターン】
年間の利益率です
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
56% | 21% | 25% | 20% |
【リスク】
リスクは「振れ幅」です
数値が高いほど、儲けも損も大きくなります
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
14.1% | 20.2% | 20.6% | 19.5% |
【シャープレシオ】
効率の良い投資かを測る指標です
リスクあたりのリターンで計算されます
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
3.5 | 0.9 | 1.1 | 0.9 |
NASDAQはアメリカの市場
ハイテク系やIT系など新興企業が多く所属する市場です
NASDAQ上場企業の株価平均がNASDAQ総合指数
アメリカの株式インデックスの中では
比較的リスクとリターンが高いです
S&P500
【リターン】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
44% | 25% | 22% | 17% |
【リスク】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
11.1% | 16.2% | 17.7% | 17% |
【シャープレシオ】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
3.3 | 1.3 | 1 | 0.8 |
アメリカの大企業500社の平均をとったインデックス
Google、Apple、Amazon、P&Gなど、世界的大企業がぎっしり入ったインデックスとなっています
NASDAQ総合指数より、リスク・リターンともに抑えめですが
非常に優秀なインデックスです
MSCI ACWI
【リターン】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
ー | 20% | 18% | 13% |
【リスク】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
10.7% | 14.7% | 16.8% | 16.1% |
【シャープレシオ】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
3.1 | 1.3 | 1 | 0.8 |
全世界型のインデックスで、多数の企業と国家への分散が特徴です
投資対象国約70カ国、採用銘柄は約2900社
リターンは控えめではありますが、他に比べリスクが少ないです
2024年1月からの変化
インデックス
投資環境の地合いが非常に良く
NASDAQ総合は48%→56%
S&P500は36%→44%
アクティブファンド顔負けの成長をみせている
アクティブ
順位の入れかわりはほとんどないが、リターンは全体的に上昇
半導体系が強い
インデックスのリターンも上がったため、相対的にアクティブファンドの魅力が落ちた感じ
5年リターンの4位以下はインデックスに負けている
1年リターン
インデックス
NASDAQ総合指数の推移
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 |
34% | 26% | 30% | 20% | 33% | 36% | 48% | 56% |
1位 野村 世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)
7〜9月 トルコ株式オープン
10月〜11月 中欧株式ファンド
12月〜 野村 世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)
リターン100%→89% 11%下がりました
一方、NASDAQ総合指数は36%→48%と12%上昇
この1ヶ月は市場全体が伸びた感じです
1年、3年、5年リターンいずれも
野村 世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資) が1位です
【野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)】
世界各国の半導体関連企業の株式を投資対象にするアクティブファンド
2009年8月に基準価額1万円で販売開始
2024年3月で14万円を超えました
組入銘柄の上位10%には、多くの人が知る巨大企業がずらり
投資比率は上位5社だけで60%
アメリカだけで77%を占めています
2020年からの伸びがとんでもないですね
【年利回り】
1年 | 3年 | 5年 |
102.22% | 38.52% | 40.45% |
【リスク(標準偏差)】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
35.38% | 31.87% | 29.34% | 25.35% |
【手数料】
買付手数料 | 0 |
信託財産留保額 | 0.3% |
解約手数料 | 0 |
信託報酬 | 1.65% |
2位 中欧株式ファンド
2位と3位が入れ替わりました
【中欧株式ファンド】
ポーランド、ハンガリー、チェコ、スロバキアを中心に
その周辺諸国も含む株に投資
2017年12月に基準価額1万円で発売を開始
2024年3月で1万9千円程です
2022年までは1万円割れの時期が多かったですが
2023年から一気に上昇しました
【年利回り】
1年 | 3年 | 5年 |
66.721% | 29.6% | 20.64% |
【リスク(標準偏差)】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
% | 23.15% | 23.39% | 24.96% |
【手数料】
買付手数料 | 0 |
信託財産留保額 | 0.3% |
解約手数料 | 0 |
信託報酬 | 1.529% |
3年リターン
インデックス
S&P500の推移
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 |
25% | 23% | 24% | 25% | 23% | 22% | 24% | 25% |
1位 野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)
10月〜 1位を維持
リターンは先月34%→35%→39%と上昇中
勝率100% 3年間の成績超優秀です
短期ほどリターンが高いところからも
最近の半導体株の強さが窺えます
1年リターンの項目に詳細記載
2位 米国製造業株式ファンド
10月から2位を維持してます
【米国製造業株式ファンド】
アメリカの製造業に関連した株式が投資対象
2012年5月に基準価額1万円で販売開始
2024年3月で9万円を超えました
暴落の影響は少なめで、基本綺麗な右肩上がり
【年利回り】
1年 | 3年 | 5年 |
29.97% | 23.3% | 22.18% |
【リスク(標準偏差)】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
18.04% | 19.43% | 20.01% | 19.03% |
【手数料】
買付手数料 | 0 |
信託財産留保額 | 0.3% |
解約手数料 | 0 |
信託報酬 | 1.87% |
3位 iFreeActive EV
ちょっと気になる銘柄
勝率は78%と高めの割に、リターンが5%とすごく低いのが目につきます
(インデックスはS&P500が25%を出しています)
このファンドは、世界のEV関連企業20〜30社に投資しています
2018年2月に発売開始されるも、直後1万円を割れ続け、一時は5千円台まで落ち込みます
2020年3月に大底をつけてから一気に上昇
2021年11月には1万9千円を超え、上下を繰り返しながらジリジリと下げて行き今に至ります
リスクもカテゴリ平均の倍近く
リターンはマイナスの時期もあり安定せず
シャープレシオでもその他指標でも、成績は悪めです
2024年1月版では−1%と散々な成績でした
インデックスより成績のいい月が多かったようには見えないですが・・不思議
5年リターン
インデックス
NASDAQ総合指数の推移
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 |
20% | 19% | 18% | 20% | 19% | 22% | 24% | 25% |
1位 野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)
5年リターンの1位も「野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)」
10月からずっと1位
半導体関連銘柄の株価がこのところ強いので、その結果のリターンになってると思われます
リターン増加中
30%→34%→37%→40%
1年リターンの項目に詳細記載
2位 netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし)
直近1年間の成績がとても良く
それ以前はほどほど
2014年までは1万円を割れていました
【netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし)】
投資先は、長期で成長するハイテク企業
マイクロソフト、Google、Amazon、Appleなど
米国の巨大企業が多くを占めています
1999年11月に1万円から販売開始
2024年3月で3万2千円ほどです
【年利回り】
1年 | 3年 | 5年 |
69.13% | 19.58% | 23.12% |
【リスク(標準偏差)】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
21.6% | 22.87% | 21.15% | 19.99% |
【手数料】
買付手数料 | 0 |
信託財産留保額 | 0% |
解約手数料 | 0 |
信託報酬 | 1.463% |
10年リターン
1年、3年、5年では、アクティブ投資の方が優秀なモノありましたが
10年からはそれが逆転
インデックス投資がアクティブ投資を上回ります
『インデックス 20% > アクティブ 14%』
インデックス
NASDAQ総合指数の推移
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 |
20% | 20% | 20% | 19% | 16% | 15% | 19% | 20% |
1位 日本新興株オープン
2023年7月〜 1位維持
勝率リターン共にかわらずです
10年運用でインデックスとアクティブの勝率&リターンが逆転します
日本新興株オープンの27年間でのリターンは5.6% 手数料考慮せずこの数値です
アクティブファンドの長期保有の難しさを教えてくれますね
日本新興株オープン
現在販売を中止しています
日本のグロース市場とスタンダード市場に上場している
新興企業の株式に投資するアクティブファンドです
1997年3月に基準価額1万円から販売開始した歴史あるファンド
2024年3月で3万5千円ほどです
2012年までは目減りしまくっていましたが
そこから一気に回復しました
【年利回り】
1年 | 3年 | 5年 |
18.46% | 6.66% | 10.49% |
【リスク(標準偏差)】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
18.61% | 21.62% | 23.88% | 20.77% |
【手数料】
買付手数料 | 0 |
信託財産留保額 | 0 |
解約手数料 | 0 |
信託報酬 | 1.672% |
2位 MHAM新興成長株オープン
先月と勝率・リターン変わらず
順位も変わらず
MHAM新興成長株オープン
投資先は、日本の上場株式のうち
高成長が期待できる新興企業
TOPIXよりも上の成績を目指します
販売開始は2000年 基準価額1万円より販売開始
23年間運用されている歴史あるファンドです
2024年3月で2万3千円ほどです
販売開始から2013年までは元本割れ
そこから急激に成長しています
アベノミクスで値上がりして行ったのが良くわかりますね
【年利回り】
1年 | 3年 | 5年 |
1.84% | -0.79% | 6.13% |
【リスク(標準偏差)】
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
19.53% | 21.48% | 23.23% | 20.98% |
【手数料】
買付手数料 | 0 |
信託財産留保額 | 0 |
解約手数料 | 0 |
信託報酬 | 1.87% |
長期投資ならインデックスファンド
インデックスの一つ
NASDAQ総合指数のリターン推移は
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
56% | 21% | 25% | 20% |
対して
アクティブファンド1位のリターンは
1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
102% | 39% | 40% | 14% |
インデックスと同じ値動きを目指すのがインデックスファンド
インデックスファンドの特徴は
- 長期で見ると安定的に成長している
- 短期間での爆益は望めない
- 鉄板のファンドが存在する
インデックスファンドよりも高い成績を目指すのがアクティブファンド
アクティブファンドの特徴は
- 短期間での高収益商品がある
- 長期投資ではインデックスに負ける 向かない
- 安定高収益なファンドがない
- 当たりのファンド探しが難しい
- 信託報酬が高い
【投資期間で比較】
1年などの短期間で、優良なファンドを選び抜くことができるなら
アクティブファンドでの投資は一考の余地があります
短期間では爆発的な利益が出るファンドが存在しますし
信託報酬の高さは短期であれば影響は軽微です
5年以上の投資では、上位3つのファンドのみがインデックスより良い成績でした
数千ある投資信託のうち、勝ったのはたった3銘柄!
アクティブファンドの難しさを教えてくれます
10年以上の投資ならインデックスファンド一択でしょう
勝率&リターン共に高いです
【手数料で比較】
手数料面でも
長期運用はインデックスファンド有利
例えばS&P500のインデックスファンドなら
最安クラスで信託報酬0.1%未満です
(『SBI・V・S&P500』なら信託報酬0.0938%)
一方アクティブファンドの信託報酬は1%以上が基本
1.5%を超えるファンドも多くあります
(『野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)』は信託報酬1.65%)
信託報酬は、保有金額に対して毎年掛かります
運用が長いほど信託報酬は大きな負担になります
表面の年率リターンは同じだとしても、手数料の高いファンドの収益性は低くなります
【ファンド選びで比較】
鉄板商品がないのもアクティブファンドの難しさ
投資信託は5千以上あると言われ、SBI証券に登録の投資信託でも2千以上
そんな多数のファンドの中から
- 世界情勢
- ファンドの質
- 運用先の的確さ
- 運
これらの要素を駆使し
儲かるファンド一本を選び抜かないといけません
「これ買っとけ」的な鉄板ファンドがあるのはインデックスファンドの強み
勧められるインデックスファンドの条件は
- 信託報酬が低い
- 購入時手数料が無い
- 純資産額が大きい
- 優良なインデックスに連動
これらに該当するファンドは限られるため、広く紹介されています
私もオススメしやすい鉄板ファンドはこの3つ
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
SBI・V・S&P500
楽天・全米株式インデックス・ファンド
数千の中から一つ一つの成績をしっかり調べて選び出す必要はありません
優良なインデックスは数少なく、周知されています
良いインデックスファンドも周知されています
膨大な時間をかけて検索せずとも、優良なファンドを購入できるんです
【オススメできる投資信託の解説はこちら】
「ちょっとアクティブファンドが気になる」
という方は
過去の『インデックス+αランキング』記事も見比べて
優良アクティブファンドを探す難しさを感じてもらえればと思います
なお、過去の『インデックス+αランキング』記事はSBI証券の公式で見ることができませんので
私の過去記事から参照していただければ幸いです
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