「老後資金を少しでも増やしたいけれど、元本割れのリスクは絶対に避けたい……」
「リスクが怖くて、とりあえず銀行の定期預金を使っている」
50代を超えると、これまで以上に『お金を減らさないこと(守りの運用)』が重要になりますよね。
そうした中で注目されているのが『国債(日本国債)』です。
最近は金利が上昇傾向にあり、国債は銀行の預金と比べて利回りが高くなっています。
国が保証する債券という安全性の高さも相まって、徐々に人気が集まってきています。
今日の結論です。
国債にはいくつか種類がありますが、投資初心者やリスクを避けたい方に一番おすすめなのは『個人向け国債(特に変動10年)』です。
今回は、国債の種類や仕組みを整理しながら、なぜ『個人向け国債』が最強の安全資産と言えるのか、そのたった一つの決定的な理由をわかりやすく解説します。
1. そもそも国債とは?預金や株式との違い
国債とは、『日本国という国にお金を貸す仕組み』です。
国がお金を借りる代わりに債券を発行し、満期が来れば元本が戻り、それまでの間は定期的に利子(金利)を受け取ることができます。
国債(債券)も資産運用・投資の選択肢の一つです。
他の投資先やお金の置き場所と比較してみましょう。
| 資産の種類 | リスクの大きさ | リターンの大きさ | 特徴 |
| 株式 | 大きい | 大きい | 価格変動が激しく、元本割れの可能性が高い |
| 社債 | 中程度 | 中程度 | 企業にお金を貸す。企業の倒産リスクがある |
| 国債 | ごくわずか | やや低い | 国が破綻しない限り元本保証。預金より高金利 |
| 円預金 | ごくわずか | 低い | いつでも引き出せるが、利息は最小 |
国債は『株式のように一攫千金を狙うもの』ではありません。
『ATMで気軽に出し入れできない代わりに、定期預金よりも高い金利を受け取れる安全な現金置き場』という位置付けです。
2. 実はこんなにある!日本国債の4つの種類
ひと口に『国債』と言っても、実はいくつか種類があります。
まずは全体像を見てみましょう。
① 個人向け国債(★一番おすすめ)
私たち個人投資家向けに作られた国債です。
- 満期: 固定3年・固定5年・変動10年
- 発行価格: 額面100円につき100円(常に一定)
- 購入金額: 1万円以上(1万円単位)
- 中途換金: 購入後1年間は不可。その後は『国が元本で買い取ってくれる』(※直近2回分の利子が引かれる)
② 新発利付国債(新窓販国債)
主に金融機関の窓口などで販売されている一般的な国債です。
- 満期: 固定2年・固定5年・固定10年
- 購入金額: 5万円以上(5万円単位)
- 中途換金: いつでも可能。ただし『その時の市場価格』で売却(元本割れリスクあり)
③ 既発利付国債
すでに誰かが所有していた国債が、市場で売り出されたものです(中古の国債)。
- 満期・価格: 残存期間や市場価格によって常に変動
- 中途換金: 市場価格で取引(元本割れリスクあり)
④ 物価連動国債(+物価連動国債ファンド)
インフレ(物価上昇)に合わせて元本が増加する特殊な国債です。
インフレ対策として非常に優秀な設計ですが、現在は個人への直接販売(一般販売)情報がほぼありません。
どうしても物価連動国債に投資したい場合は、投資信託(ファンド)を経由することになります。
- eMAXIS 国内物価連動国債インデックス(信託報酬:0.44%)
- MHAM物価連動国債ファンド(信託報酬:0.66%)
- 東京海上セレクション・物価連動国債(信託報酬:0.28%)
※注意:これらは『投資信託』のため、元本保証ではありません。
3. 個人向け国債をおすすめする『たった一つの理由』
4種類ある国債のうち、なぜ『個人向け国債』をおすすめするのか?
その理由は【いつでも『元本保証』で途中で現金化(中途換金)できるから】です。
この『いつでも』と『元本保証』というのが非常に重要なポイントです!
『新窓販国債』との決定的な違い
新窓販国債や既発国債も途中で売却できますが、売れる値段は『その時の金利や市場の情勢』で変わります(時価)。
もし世の中の金利が上がっているタイミングで売ろうとすると、購入時より低い価格でしか売れず、元本割れしてしまうリスクがあります。
最初は『満期まで持つから大丈夫』と思って買っていても、人生何があるか分かりません。
病気や急な出費でどうしてもお金が必要になったとき、時価での売却だと元本割れの可能性が出てしまいます。
リスクを負うのは株式投資で、国債は安全資産としてリスクなく運用するのがおすすめです。
個人向け国債なら損をしない!
個人向け国債は、購入から1年さえ経過すれば、国が『額面通りの元本』で買い取ってくれます。
(※直近2回分の各利子相当額×0.79685が中途換金調整額として差し引かれますが、元本そのものが削られることはありません)。
- 毎月新規発行されていて買いやすい
- 1万円から手軽に始められる
- 万が一の途中解約でも元本割れしない
利回りだけで見ると新窓販国債の方がわずかに高い場合もありますが、『元本を絶対に減らしたくない』という安心感を捨てるほどの差はありません。
国債の使い方から考えると、個人向け国債が圧倒的勝利と言えます。
4. 迷ったらどれ?『変動10年』を選ぶべき理由
個人向け国債には『固定3年』『固定5年』『変動10年』の3つがあります。
どれを選ぶか迷ったら、絶対に『変動10年』をおすすめします。
理由は、金利が上がってきても自動で対応してくれるからです。
- 固定金利(3年・5年): 買った時点の金利がずっと続くため、今後世の中の金利が上がっても自分の利回りは増えません。
- 変動金利(10年): 世の中の金利が上がると、受け取れる利子も一緒に増えます。(※金利が下がっても、年0.05%の最低金利保証があります)。
もし固定金利で購入してしまい、金利上昇に合わせて乗り換えたい場合は『一度売却して再購入』をする必要があります。
これを行うのは手間がかかるだけでなく、中途換金時に直近1年分(2回分)の利息相当額が差し引かれてしまいます。
いくら金利が上がっても、差し引かれる利息分を回収するのには時間がかかるケースがほとんどでしょう。
変動金利なら、状況に合わせて受け取る金利も上がっていきますので、余計な手間や損が発生しにくくなります。
将来確実に金利が下がると考えている方以外は、変動金利を活用しましょう。
(将来の金利がわかる人は誰も無いので、変動10年がおすすめというわけです)
『10年』という期間の長さに不安を感じるかもしれませんが、前述の通り1年経てば元本保証で解約できるため、実質的なリスクはほぼありません。
👉 個人向け国債の『どの満期』がオススメか詳しく解説した記事はこちら
5. 『仕組預金』や『外貨保険』に手を出す前に!
資産を減らしたくない初心者の方が、よく銀行から勧められて迷ってしまうのが『仕組預金』や『外貨預金・外貨保険』です。
特に仕組預金は『定期預金より高金利』とアピールされますが、以下のような大きなデメリットがあります。
- 途中で解約すると大幅に損をする(もしくは原則解約できない)
- 満期が勝手に延長されたり、短くなったりする
- 償還が外国通貨で行われ、為替リスクを背負わされることがある
仕組預金は名前こそ『預金』ですが、実質的にはデリバティブ(金融派生商品)が組み込まれたリスクの高い『投資』です。
『円預金の代わり』として使うにはあまりに危険と言えます。
リスクを抑えて、安全に、定期預金以上の利回りを得たいのであれば、変に複雑な商品に手を出す必要はありません。
国が元本を保証してくれる『個人向け国債(変動10年)』を活用しましょう。
まとめ:現金資産の一部を国債に移してみよう
今回のまとめです。
【個人向け国債の特徴】
- メリット: 国による元本保証/銀行預金より高金利/1年経てば元本保証で途中換金が可能
- デメリット: 株式投資ほどの大きなリターンは望めない/即日ATMで引き出すことはできない(手続きに数日かかる)
『減らしたくない大切な資産』の置き場所として、ただ銀行に放置しておくのは勿体ない時代になりました。
【個人向け国債がおすすめな人】
- 元本を絶対減らさずに、少しでも増やしたい方
- 外貨保険や仕組預金を検討しているが、リスクが心配な方
まずは、生活費や急な出費に必要な現金(預金)を手元に残しつつ、余剰資金の一部や定期預金を『個人向け国債(変動10年)』に置き換えることから始めてみてはいかがでしょうか。
👉 SBI証券で個人向け国債を購入する方法はこちら
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